定跡

僕は定跡をほとんど知りません。
勉強不足でしたから(いばってどうする)

昔は割と定跡型になるのを避けていましたが
最近は、どんどん指すようにしています。
目先の勝敗にこだわる必要があまりないから。

でも、知らないながらも、その場で読むことで、だいたい
定跡(の範疇)の指し手をさせるみたいです。
ただ、これにて、だめという局面によくつっこんでいくんですが(涙)。

そういう時にはしみじみ思います。定跡の手順で、悪くなる順って
無理して作っているんじゃなくて、(一見)自然な手の連続だと。
その変化では、悪くなるとしても、一手一手は理に適った手なので、
定跡を覚えたい人は、うがった(?)ものの見方せずに、
一手一手かみしめて覚えるといいと思います。

覚えると書きましたけど、実際には定跡は覚えるものではありません。
理解するものです。
これは、別に将棋の定跡に限らず、数学や物理の公式でもそうですし、
世間のなんにでも通ずることだと思います。
僕が人に教える時には(将棋に限らず)よくこういいます。
「覚えるから、忘れるんだ。理解すれば、同じ事が再現できる」

でもまあ、覚えてないから、一手一手理屈で進めて、
定跡通りに悪くなるやつもいるんですが(僕)。

あと、理解する事によって、初めて他の局面で応用できるんですね。
良く、得意戦法もって、指しこなせるようになれば、
必ず他の戦法でも応用できるといいいますが(僕も書いてるね)、
それはあくまで指し手の意味を理解している必要があるわけです。

ここで難しいのは序盤の指し手の意味ですね。
中盤以降の駒がぶつかる局面の意味はだいたいわかると思うのですが
序盤となるとねえ。まっ、当面中盤からの逆算しかないですかね。
えらそうな事言ってる僕だって、よくわかってないですよね。どうみても。

結局、定跡を勉強する時には、手順を理解して、結論を覚える事になりますね。
実戦で指された時に、まず、あれっ?これはどちらが優勢なんだっけ?
というのを思い出し、次に具体的な手順を思い出すか、ひねり出すと。
で、思い出した(あるいはひねり出した)局面を再度評価して、
着手することになるわけですが、局面の評価というのが実はくせものです。
プロが「これにて良し」という局面でも、それはプロレベルでの話で、
しかも持ち時間が潤沢にある場合のみだったりします。

ですから、局面の評価というのは、自分の実力で、実際の持ち時間で、
勝ちきれる(あるいは、互角に進められる)かどうかで、
判断しないといけません。もちろん、本人の実力では、
よほど必勝にならないと勝てないという初心者には意味ない基準ですから、
自分同士が指した場合、どちらが勝つかを基準にすればいいでしょうか。
実際の大会では、彼我の実力さを加味するのは必要ですけどね。
でも、少ない持ち時間の中で、そのような事を考えていると時間がたりませんから
普段勉強する時に、この局面は互角の実力ならこちら勝とか、
3段くらい自分より強い相手にも勝てる局面とか、そのように整理しておくと、
非常に便利だと思います。

ただし、もちろん、僕はそんな事してませんけど(おいおい)。
だって・・・互角なら勝ちだと思っているんだもの(ずうずうしいなあ・・・)。
でも、互角くらいは、(少なくとも、その大会では)全部勝てないと、
とても全国大会で優勝なんてできませんよね〜


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